3 MAY 2024

Features: Paolo Fiumi

イタリア、フィレンツェ出身のイラストレーター、パオロ・フィウミ。建築家や舞台芸術家という側面も持つ、才に溢れるアーティストです。パオロの描くイラストは躍動感の中にシニカルなエッセンスが効いています。

私の名前はパオロ・フィウミ、フィレンツェのオルトラルノ地区に生まれ育ち、今もなお暮らし続けています。
幼いころはフィレンツェの歴史的中心部であるボーボリ庭園で遊んでいました。
公園で遊ぶこと自体はどんな子供も経験すると思いますが、ボーボリ庭園は、(ルネサンス期の)彫刻や噴水のある偉大な公園です。
野外美術館のような環境で遊ぶことで、美術史や芸術全般などに触れ、多くのことを学んだことは貴重な経験です。
この幼少体験が、デザイン、建築、舞台美術を垣根なく組み合わせる私のスタイルに寄与していると思います。
私の仕事で一番好きなことは創造性、つまりデザイナーやイラストレーターとして自分の手段を使って自分を表現できることです。
作品を構成する重要なエッセンスは、ブルジョア社会へ向けたパラドックスや皮肉が大きいでしょう。
ファリエロサルティにささげるイラストは、モニカ・サルティが描くコレクションテーマやトレンドを基にして生まれています。
モニカ・サルティとは旧知の中で、社会情勢にかかるような多くの人物が登場するプロジェクトに私を参加させてくれています。
私にとって、ファリエロサルティのスカーフは、貴重な生地を芸術的な表現とする、稀有なプロジェクトなのです。